高山植物を守るために

高山植物を守るために

高山植物は一般的には高山帯に生育しますが、緯度が高くなるにしたがい低地にも生育し、北海道では平地近くにも見られます。この生育地域は、一年の大部分を氷雪に覆われ、低温と強風にさらされるなど厳しい環境にあります。夏は短く直射日光は強く、紫外線が多く気温の差も大きく、しかも、土壌は不安定で水分や養分も乏しいといった環境に生育する高山植物は矮小で成長も遅く生育期間も短いものです。

このような厳しい環境の植物は、生育地に踏み込んだ人の足跡や心なく掘り盗った跡に溜まった雨から崩壊が始まったり、せっかく咲いたのに子孫を残す前につみ取られたりと言った、ちょっとした人の不注意からもその生育存在が危機にさらされることとなります。ましてや、営利を目的とした不法な採取などは一気に絶滅の危機にさらされることとなります。この美しいもの、掛け替えのない貴重な命が、人の手によって失われるようなことがあってはなりません。

高山植物保護に関する決議

日本の山々には春の訪れとともに、気高く、可憐な、美しい花々が咲きはじめます。それは氷河時代からの遺存植物であり、高所にあって繚乱と美を競うありさまは、真に天上の聖域をおもわせるものがあります。その聖域は今、心ない人々によって荒らされ、高山の花を絶滅の危機に追い込んでいます。私達は、日本高山植物保護協会の設立にあたり、つぎのことを確認しました。

  1. 貴重な高山植物を絶滅の危機から守ろう
  2. 高山植物の盗掘の防止につとめよう
  3. その生育環境の保全に務めよう
  4. 登山者のモラルの向上、自然愛護の精神の啓蒙につとめよう

この世の美しいもの、掛け替えのない貴重なもの、それらを守り、後世に伝えることは、まさに国民的な文化事業であります。本日、この大会に参加した全員の総意をもって、高山植物保護運動を積極的に行うことを決議するものであります。

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