JAFPA NEWS(会報)

JAFPA NEWS Vol.68

「開花した防鹿柵内のニッコウキスゲ」(聖平)
「開花した防鹿柵内のニッコウキスゲ」(聖平) 写真提供:鵜飼一博氏

JAFPA活性化のために

昭和大学北岳診療部支部 支部長 木内 祐二

平成22年度より昭和大学北岳診療部は、日本高山植物保護協会(JAFPA)の北岳診療部支部として高山植物保護活動を開始いたしました。北岳診療部は医学部学生と看護専門学校の学生による部活動組織であり、約50名の学生部員が南アルプスの北岳山荘に隣接する北岳診療所で、主に夏休み期間に、医師の指導のもとで登山者に対する診療活動を行っております。JAFPAの支部となったことを機会に診療活動とともに、南アルプス北岳周辺の貴重な高山植物保護活動も部活動の大きな柱とし、夏山期間中は、お花畑のパトロールやゴミ拾い、登山客への啓蒙など出来る範囲内で活動しております。

今回、情報誌にJAFPA活性化のための提案をするようにご依頼を受けました。まだ、新入りで事情が判らないため、何を活性化すべきかということ自体、よく理解しておりませんが、ここでは活性化=まず会員数を増やすこととして、思いつくことを1つ述べさせていただきます。

従来の会員の多くは登山愛好家であると伺っておりますが、高山植物保護に関心を持つ人=山好き、とは限らないと思います。園芸に限らず、「自然が好き」という人の中には関心を持たれる方も少なくないと思います。また、昨今は広く環境問題に関心ある人は、専門家に限らず、一般の市民や学生にも多くなりました。社会奉仕やボランティア的な活動に取り組んでいる人も、心理的に(潜在的に)環境問題への親和性が高いと思います。高山植物保護を日本の環境問題に関わる活動として広報し、理系の大学(農学部、理学部、薬学部、環境学部など)のみならず一般の大学生や高校生などの若者、一般市民、園芸(自然)・環境問題やボランティアなどに関心、興味を持つ団体やそのような会に集まる方などにもすそ野を広げてみるのも一案と思います。

高山植物保護は、登山者だけの問題ではなく、登山経験がない、あるいは高山植物を直接見たことのない人でも環境問題に関心を持ってくれれば構わないと思います。むしろ別の視点からの提案や活動をしていただけるかもしれません。ピント外れの提案かもしれませんが、少しでも参考にしていただければ幸いです。


昭和大学北岳診療部支部活動報告(昭和大学北岳診療部支部)

平成23年度より昭和大学北岳診療部は日本高山植物保護協会の北岳支部として高山植物保護活動を開始した。昭和大学北岳診療部は医学部学生を中心とする部活動であり、活動期間(夏休み期間)や活動範囲(南アルプス北岳周辺)も限られたものではあるが、高山植物の宝庫であり積極的な保護活動が望まれる北岳周辺の貴重な高山植物保護のために、出来る範囲内で活動を行っている。

平成23年度は、以下に示すように夏季の診療活動にともなう北岳山荘付近での保護活動とともに、大学内外での広報、啓蒙活動を開始した。平成24年度は啓蒙活動を中心に、さらに実践的な高山植物の保護活動を実施する予定である。

平成23年度活動内容

(1)北岳診療所夏山活動期間(7月14日~8月19日)の高山植物保護活動
  1. 広河原山荘、白根御池小屋、北岳肩の小屋、北岳山荘、北岳診療所に高山植物保護を訴える手書きポスターを貼付
  2. 北岳山荘を中心に高山植物保護パトロール
  3. 高山植物保護協会のロゴマークの入ったワッペンをつけて保護の訴えかけ
  4. 北岳登山道のゴミ拾い
(2)広報・啓蒙活動

全日本医科学生オーケストラフェスティバルの演奏会(8月12日)プログラムに広告を載せ、啓蒙を行った。

(3)昭和大学高山植物保護サークルの設立

平成24年度活動方針

(1)北岳診療所夏山活動期間の高山植物保護活動

平成23年度に準じ、北岳山荘を中心とする高山植物保護活動を予定している。

(2)広報・啓蒙活動
  1. 高山植物保護活動のポスター募集昭和大学の医療スタッフ、教職員、学生を対象に、高山植物保護を呼び掛けるポスターの募集を行っている。(4月末日、締め切り)最優秀作品の応募者には表彰状と賞品を贈呈し、作品は大学内と北岳周辺の山荘などに掲示する予定である。
  2. 昭和大学内での広報、啓蒙活動昭和大学内の昭和大学高山植物保護サークル(平成23年9月設立)、白馬診療部を初めとする学内の部活動やサークル、学生や教職員に、日本高山植物保護協会の会報を広く配布し、入会を呼びかける。
  3. 日本登山医学会での広報と入会呼びかけ
    第32回日本登山医学会学術集会(平成24年6月16?17日、福岡)で日本高山植物保護協会の会報を配布するとともに、入会を呼び掛ける予定である。
(3)高山植物保護活動に関する学習

北岳診療部と昭和大学高山植物保護サークルの合同で、「高山植物とその保護活動に関する勉強会」を夏休み前に昭和大学キャンパス内で開催する。本勉強会は公開とし、広く参加者を集める。


平成24年度高山植物観察山行実施要領

日時 平成24年8月5日(日)~7日(火) 2泊3日
観察場所 千枚岳周辺、烏森山周辺
宿泊場所 8月5日(日)千枚小屋 6日(月)椹島ロッジ
参加費 当協会会員 30,000円
一般参加者 31,000円
(宿泊費2泊、6日の昼食代、バス代、保険料、写真代、その他)
募集人員 28人
募集締切 平成24年6月15日(金) 期日前でも定員になりましたら締切ります。
参加の可否については、6月25日までに連絡します。
集合場所 畑薙第1ダム駐車場
集合時間 8月5日(日)午前8時50分
電車等で参加のため、畑薙第1ダムまで行くことができない方については、4日(土)の宿泊は、静岡市街のビジネスホテルを紹介、5日(日)午前5時ホテル発のタクシーを用意します。
この場合の経費は、ホテル代素泊まり 概算8,000円、タクシー代往復1人8,000~11,000円が参加費とは別に必要になります。ホテル宿泊・タクシーでの参加希望者は、定員8人とします。
申込み・問合せ E-mail、FAX,官製ハガキに下記事項を記載して、申込期限までにお申込みください。
(1)住所、氏名、年齢、電話番号(携帯電話番号)、会員番号(一般参加者は不要)
(2)登山経験、健康状態、その他特記事項
申込み・問合せ先 〒400-0027 山梨県甲府市富士見1丁目3−28
NPO法人 日本高山植物保護協会
TEL&FAX 055-251-6180
E-mail:info@(アットマーク)jafpa.gr.jp

関西支部設立20周年記念事業

1.記念式典

日時 平成24年10月27日
場所 常翔学園大阪センター
日程 記念式典13:00~16:00
式典(30分)
記念講演(1時間)
講師:村瀬忠義 氏
1934年生まれ。伊吹山を守る会顧問。元高校教諭。滋賀県立博物館勤務。伊吹山学園調査およびお花畑保全事業の指導を行う。「伊吹山ミニ事典」(伊吹山ドライブウェイ)、「伊吹山自然観察ガイド」(山と渓谷社)などを執筆。
記念アトラクション(30分~40分)
ピアノと弦楽三重奏
清水玲子と仲間たち。ヴァイオリン(清水)、ヴィオラ(井上)、チェロ(角南)、ピアノ(大谷)。
懇親会 16:00~18:00
場所:ラウンジ翔
会費:5000円
備考: 村瀬氏を招待する。記念アトラクションの奏者にも出席していただく。

2.記念観察山行

春の観察山行 奥美濃天生湿原の植生観察
日時 平成24年6月9日(土)~10日(日) 1泊2日
宿泊 YuMeハウス(岐阜県飛騨市河合町稲越)
募集定員 25名(小型バス1台貸切)
夏の観察山行 伊吹山
日時 7月または8月(詳細未定)日帰り
募集定員 25名(小型バス1台貸切)

3.環境学習会(法人部会主催)

例年通り企画する


日本各地の高山植物No.7 中部山岳地方3

サンプクリンドウ(リンドウ科)8~9月
三伏峠で最初に発見されたためこの名前がついた。高さ5?15cm。南アルプス特産。
コマクサ(ケシ科)7~8月
高山植物の女王といわれます。花の形から馬の顔を連想してつけられたのでしょう。
シナノキンバイ(キンポウゲ科)7~8月
色鮮やかで大きく個体数が多く、大群落を作るので、お花畑の主役です。
シコタンソウ(ユキノシタ科)7月
南千島の色丹島で発見されたのがこの花名の由来。赤と黄の斑点が特長で花茎は赤い。
タカネコウリンカ(キク科)7~8月
花の色とつき方から「紅輪花」となりましたが橙黄色の花を4~5個咲かせます。
シラネアオイ(シラネアオイ科)7~8月
亜高山の樹林下で大型の花(萼片)を咲かせます。日本にだけ自生する誇り高き花です。

高山植物一口メモ[イワブクロ・ゴマノハグサ科]

カイサカネラン(フタリシズカ(二人静)センリョウ科・センリョウ属)
イワブクロ・ゴマノハグサ科

 イワブクロ(岩袋)は北海道と本州北部(岩手山・秋田駒ケ岳・鳥海山など)に生育する多年草。別名タルマイソウ(樽前草)と呼ばれるが最初の発見地である樽前山にちなんで付けられたと言う。この花との出会いは8月の初めに始めて北海道の山に出かけ、この樽前山の岩壁や砂礫の中に群生して咲いていたイワブクロであった。
高さ10~20cmでうす紫の釣鐘型の花を数個横向きに咲かす。花の長さは4~7cmで上唇は2裂、下唇は3裂で、葉・花ともにふちに毛がある。あまり目立たない花だが、おとなしく群生している姿がかえって人の目を引く。
その後、八甲田山の大岳へ向かう井戸岳からの下りにも多くの株を見つけ、久しぶりの出会いに懐かしんだのでした。(文と写真 海野淑子)


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