JAFPA NEWS(会報)

JAFPA NEWS Vol.82

平成28年度観察山行参加者記念写真
平成28年度観察山行参加者記念写真

登山道を外れて歩かない 小さな花も摘んではいけない、登山のマナーを

理事 山本 正基

私にとって1989年6月の清里のキープ協会で開催された熱気あふれるJAFPA 設立総会に参加したのはつい先日のように感じられます。また発足後の、白山・北岳への観察山行の白山では、生憎の大雨となりましたが一人の落伍者もなかったこと。北岳では普段見ることのできない美しく清楚な「キタダケソウ」に接して感激しました。発足から現在まで、会員各位の普段の活動に改めて敬意を申し上げます。

私自身一登山者であり、植物や、とりわけ高山植物に特別詳しいわけでもなく、職場の神奈川県庁山岳会やふるさとの山である丹沢をフィールドとして集まった日本山岳会の小さなグループ丹水会の幹事を担ってきた関係からこの会の動きを知り、発足から仲間に入れて頂きました。

この10年は先輩が著した神奈川のハイクガイド(40コース)を継承して2003年に「神奈川のハイキングコースベスト50」のガイド本を上梓し、現在は地元新聞社のハイキングガイドを掲載しております。そういう中でガイドブックは素人がやたら深山に入り自然を荒らすといった意見も耳にしています。私は中高年登山者を対象として、歩行時間2から3時間のコースを主に紹介し、山の美しさや厳しい自然の中でけなげに咲く植物のすばらしさに触れれば、自然を壊さず後世に残していくことを学ぶであろう。私はそう信じて案内をしております。

その為、コースの案内に加えて、市街地周辺の自然の状態を知って、それを守るため、登山道を外れて歩かない、小さな花も摘んではいけないなどの登山のマナーや、自然の大切さについて紹介しています。一昨年古谷理事の後任として、理事の承認をいただきました。

昔から登山者は丹沢で鍛えられ育っていくと言われました。神奈川には高山はありませんが、JAFPAの精神は低山から育つと思っています。還暦を過ぎた今、今日私のできる範囲でJAFPA の活動をお手伝いできればと考えております。

先輩各位のご指導ご鞭撻をお願いする次第です。

 

平成28年度観察山行を実施

平成28年7月24日(日)〜25日(月)日光白根山にて、20名の会員のみなさんが参加して平成28年度観察山行を実施しました。以下は、観察山行に参加された皆様からの報告です。

楽しく参加することができました

宮城県仙台市 伊藤 祐孝

山に登ることが主、高山植物の観察(鑑賞)はその途中で出会う楽しみの一つでした。しかし、高山植物観察山行は、高山植物を観察するために山に登る。高山植物に会うために山に登ることは初めての経験でした。戦場が原と小田代が原は、以前、千手が浜のクリンソウをみるためにズミが咲く季節に訪れた時以来です。ホザキシモツケは初めてみました。シモツケソウは草だと思いますがこれは木ですね。ノアザミとニッコウアザミの区別も教えてもらいました。

「貴婦人」とノアザミの群生を撮影し、白花のノアザミもうまい具合いに入れることが出来ました。充実した初日でした。日光白根山は、難しい山登りが困難になったら登ろうと思っていましたが、思いの外、早く実現しました。こんなにカニコウモリの群生が続く登山道は初めてでした。それに比べ期待した程に高山植物が少なく、残念な思いもしました。時期の問題なのか、登山道のコースの問題なのか。

ロープウエイ山頂駅にある花壇のコマクサには複雑な思いをして下山しました。立派に根付き、燕岳のように復元される日がくることを期待せずにはおられません。有意義な二日間でした。私は湯元温泉に一泊して帰仙しました。お世話をいただいた皆様、御同行いただいた皆様、ありがとうございました。再会を楽しみに致しております。

笑い話

教えていただいた花の名前ですが、ヨツバムグラを私はヨツバモグラと覚えて帰りました。確認したところ間違いに気付きました。井川さんごめんなさい。

 

平成28年度観察山行に参加して

山梨県甲斐市 武田 新一

7月24日〜25日にかけての戦場ヶ原、日光白根山の観察山行も終了して丸沼の山麓駅から帰路に向ってバスが走り出すと今回の観察会の感想文の三人の指名の中に、私の名前が、去りかけた記憶の巻き戻しをする。千枚岳に始めて参加して八方尾根周辺、乗鞍岳と、今回の観察山行で、四回目となる。

24日朝、甲斐市竜王庁舎に集合して、バスで中央道、圏央道、関越道を経由して、沼田で降り、途中で二人が合流して17名で戦場ヶ原に向かう。赤沼茶屋で昼食後、柵で張りめぐされた、遊歩道に入り、井川さんの花の説明を受けながら木道を進む。立ち止まって、見渡すと自然が育くむ情景に、心がなごむ。柵の出口付近での野アザミの群生は見事、記念写真に収まる。柵の外に出ると、しばらく樹林帯が続く、今度は体一杯に森林浴を浴び赤沼に出て、待っていたバスで、ホテルに。

風呂に入って、同室の三人で夕食の時間迄缶ビールで乾杯し、夕食の会場へ向かって、8時迄、美味しい食事を、頂きながら歓談、一日目は終る。二日目、朝食後丸沼の山麓駅に向かってロープウェイで山頂駅に着き、ロックガーデンで、これから登る日光白根山をバックに記念写真に収まり、二荒山神社に、登山の無事を祈り、ゲートに入る。

急な木の階段が長く続く、樹林帯を出ると、山頂が、目の前に、手前のピークにある、お社に、手を合わせ、山頂に着く。昼食後、座禅山に向って、ガレ場を降り、シャクナゲの、群生地で、後続を待ち一休みすると、雨が、合羽を着るも、一時的、後は、ひたすら山頂駅めざして歩き、近づくと、ビール、ソフトクリームが話題に、レストランに入ると、ビールではなく、甘酒を口にする、甘い。

山麓駅で、バスに乗り、帰途に、今回の観察山行に対して、スタッフの皆さんに、心から感謝を申し上げ、ありがとうございました。

 

日光白根山観察山行に参加して

神奈川県鎌倉市 岡本  修

JR 沼田駅からバスに乗車。私は伊吹山以来の観察山行です。一日目は、戦場ヶ原へ、当初の予定では丸沼周辺をめぐる予定だったのですが、丸沼周辺は花が少なく、戦場ヶ原に変更となりました。

湯滝でバスを降り、鹿対策ゲートを開けて、サワギクの出迎えを受けながら湯川沿いを下り、そのあとは小田代ヶ原へ向かいました。小田代ヶ原はさすがに花が豊富で、カラマツソウ、ホザキシモツケ、ウバユリ、トモエソウ、ノアザミ、ニッコウアザミなどの競演です。特にすばらしいのは、アザミ類などの赤系の花で、群生したさまは見事なものでした。

2005年にラムサール条約の登録湿地となり、鹿対策だけでなく、外来植物の駆除を精力的に行ってきた結果、今日のような植生の回復が見られるとのこと、関係者の皆さんの努力に本当に頭が下がります。

二日目は、白根山登山。数日前までの週間予報ではこの日は傘マークがついていたのが、朝起きてみると雲はややありながらも晴れの天気で、参加者の日ごろの行ないの良さを天が見ているかのよう。ロープウェイ山頂駅で白花も混じるコマクサの出迎えを受けた後、8時過ぎに登山開始。南側山麓の登山道をカニコウモリなどの花を見ながら進み、上部ではシャクナゲやハクサンフウロなどがお出迎え。昼には山頂に到着しました。

山頂から弥陀ヶ池分岐までの下りは急坂・岩場の下りで、中には一人ずつが手足を総動員しながら通過するところもあり、気の抜けない下りが続きます。そのあとはロープウェイ駅に向かうばかりでしたが、最後に七色平の色とりどりの花園が、この日のご褒美のように待っていました。説明板には電気柵設置前の様子が写真で紹介されていて、違いは一目瞭然!

この二日間、湿原と山の両方を味わうバラエティーに富んだ山行でした。天気も何とかなり、対策の成果を目の当たりにした印象深い観察山行となりました。

 

平成28年度高山植物フォトコンテスト作品募集

作品の大きさ 六つ切、又は四つ切
募集締切 平成29年3月31日(金)
作品の送付先 〒400‒0027 甲府市富士見1丁目3‒28
特定非営利活動法人 日本高山植物保護協会事務局
審査員 白籏史朗氏(当会会長)
表彰式 6月3日(土)予定の通常総会当日入賞者には、盾と賞金を授与するとともに、情報紙とホームページで紹介します。
その他 応募作品の裏面に、花の名前、撮影場所と撮影年月日、氏名、連絡先、会員番号を記載してください。応募作品は、返却できませんのでご了承ください。
問合せ先 〒400‒0027 山梨県甲府市富士見1丁目3‒28
NPO法人 日本高山植物保護協会
TEL&FAX 055‒251‒6180
E-mail:info@(アットマーク)jafpa.gr.jp
 

平成28 年度観察山行で出会った花(写真提供:宮田義之氏)

トウヤクリンドウ
トウヤクリンドウ
ソバナ
ソバナ
ホザキシモツケ
ホザキシモツケ
ウスユキソウ
ウスユキソウ
イブキトラノオ
イブキトラノオ
ノアザミ
ノアザミ
 

高山植物一口メモ アズマイチゲ(東一花)きんぽうげ科

チングルマ(ばら科) チングルマ(ばら科)

石灰岩地を好む多年草で、草丈は10cm から15cm、野生のアネモネで、関東地方に多いため、この名があるが、分布は日本各地から、シベリア、朝鮮、サハリン他、分布は広い。早春、葉よりも高く茎を出し、先端に三個の葉状包をつけ、包には柄があって平開し、包葉の中心から直立した花茎が伸び、1個の花が咲く。日が当ると開く花径は、2~3cmがく片は花弁状で、10個内外あり白色、外面は、わずかに紫色をおびる。花弁は無い。花期は、3~5月。
  春浅い、三毳山にカタクリを訪ねたが、今年の春は遅く、代わりに、降雪と見紛う白いカーペッドが広がっていた。それは、アズマイチゲの白い花で、暖かい日差しにめざめたばかりの花達が、春風に心地よさそうに咲き競っていた。よくみるとカタクリの莟が、二枚の葉の間からやっと頭をもたげている。この林床も、まもなく、カタクリのピンクが、埋めつくすことだろう。そして、アズマイチゲの白もカタクリのピンクも、地上から消える、ともにエフェメラルフラワー、束の間の命がそれゆえに美しいのでしょうか。 (写真と文 大内京子)


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